ハンソン島へ
レポート:川崎義博
HANSON ISLAND / CANADA
サウンドバム●カナダハンソン島・オルカの歌声を訪ねる9日間

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木材の積みだし港、住んでいる人はたった4人というテレグラフコープの話しは聞いていたが、着いてみると小さなボートが多く係留され、デッキ状に張り出した建物が想像以上にあった。


木材の積みだし港、住んでいる人はたった4人というテレグラフコープの話しは聞いていたが、着いてみると小さなボートが多く係留され、デッキ状に張り出した建物が想像以上にあった。

テレグラフコープ

木材の積みだし港、住んでいる人はたった4人というテレグラフコープの話しは聞いていたが、着いてみると小さなボートが多く係留され、デッキ状に張り出した建物が想像以上にあった。いまは、レストラン、お土産店が増えており、オルカウォチングの拠点として賑わっている。なんと最近、コンドミニアムまで出来てしまった。しかし、散歩してみると海のにおいに包まれ、のどかな感じがする小さな港(村)である。
男性陣はオルカラボのボランティア達への差し入れの買出しに車でポートマクニールへ言っている間、女性陣はこのテレグラフコープの散策となった。しゃれたレストラン、カフェもあり優雅な午後を過ごしたようだ。

オルカウォッチング・ボート

9時出発でオルカウォチングのボートへ。約30人くらい乗りこんでいる。カナダ人が多いが、南アフリカ、スイスなど他の国から来た人達もいる。
湾の外に出てしばらくオルカを探す。小さな島が多い為潮の流れが入り組んでいる、その潮目をいるかが数頭ゆっくり泳いでいる。そしてその向こうに、魚のナブラがたち、かもめや白頭ワシが舞っている。
30分くらい経ったであろうか、急にオルカが出現。ゆっくりと島の磯づたいに、数等が遊びながらやってくる。時折そのブローが白く吹きあがり、黒と白のからだが波間に見えかくれしている、スパイホイップも時折やっている。ポッドの移動に合わせて船もゆっくり移動。のんびりと遊ぶオルカのポッド(グループ)の観察を堪能。以外と簡単に見れる感じだが、勿論これは船長の経験と各船を結ぶオープンチャンネルの無線のおかげである。
オルカとのファーストコンタクト後はみなさん余裕ができて、コーヒータイムに。コーヒー1ドル、クッキー、ケーキ2ドルが船中に用意されている。また船外は以外に寒いので、みんな用意された上下のカッパを着込んでいる。
何度かの接近後、船が止まると、今度は水中マイクをおろし、オルカの水中の声を聞かせてくれる。そしてまた別のポッドへ接近。そして最後には同乗のネイチャーガイドのオルカに関するレクチャーがあり、子供達はいろいろと質問。結構オルカも見れたし、初歩知識も得られ、満足の行く船の上の3時間であった。



音のキャプションと長さなどの情報




木材の積みだし港、住んでいる人はたった4人というテレグラフコープの話しは聞いていたが、着いてみると小さなボートが多く係留され、デッキ状に張り出した建物が想像以上にあった。


木材の積みだし港、住んでいる人はたった4人というテレグラフコープの話しは聞いていたが、着いてみると小さなボートが多く係留され、デッキ状に張り出した建物が想像以上にあった。

ハンソン島の施設

到着後、ゲストハウスへ、そして部屋割り。使用説明、台所セッティング等。
女性陣はゲストハウス内にベッドを確保。男性陣はゲストハウス脇の2人用テントに分散。
ゲストハウスは博士と友人の大工のカートさんが建てたのだが、ストーブを焚いている。
居間兼食堂は明るくて居心地がよい。ここでのんびりとお茶を飲みながら海を見ていると心がなごんでくる。台所は意外に調理器具がそろっており、いろいろ料理が作れそう。
トイレは野外に設置してあるが、ちゃんと男性用、女性用で分かれており、清潔に掃除されている。開放的なトイレではあるが、なかなか気持ちがよい。サウナ、シャワー室も別の建物にあり、水は自然水の利用なので、ふんだんには使用は出来ないが、これくらいの人数は充分まかなえるシステムになっている。夕食は博士の住むロッジの居間で食べるのであるが、博士の奥さんのヘレナさんの手作りで、これがなかなかにおいしい。さかなが捕れれば新鮮なサーモン料理が食べれる。パンも勿論自家製。博士たち、隣人のカートさん、ボランティアの人達も加わりみんなで食事。ワインにビール、手作りの食事は一番居心地のよい一時であった。

オルカラボ

オルカラボでは、ボランティアの人達が、24時間体制でハイドロフォン(水中マイク)から聞こえて来る音に耳を澄ませている。深夜でもうとうと眠っていると、ボランティアの人がオルカの到来を知らせに来る。するとみんな飛び起き、観察用のベランダに出る。オルカの声は各所に仕掛けられた水中マイクにより捉えられ、無線でラボに集まって来ており。どのマイクに声が入ってくるかで、オルカの位置がわかるようになっている。また、その鳴き声でどのオルカかわかるらしい。実は博士の奥さんで研究者でもある、ヘレナさんとボランティアの日本人女性が特にこの能力にたけている。最初は分からないが聴いている内に何か会話をしている様子がわかってくる。実際のオルカの見分けは彼等の背鰭の形で確認しているが、この声を聴くシステムは、かなりオルカの行動パターンを捕らえている。
ところでオルカタイムは、いつやってくるのかわからない。夜だけでなく、朝食を食べていると突然オルカタイムが始まる。昼頃まで断続的にオルカがくると、朝の散歩の予定が狂ってしまう。ここでは唯一オルカの到来が時間を決めている。
たとえば、20時ディナータイム。その後シャワータイム。寝ようとすると、再びオルカタイム。ここでは睡眠を確保するには、がんばって眠りつづけるか、開いた時間に即眠りを確保するかである。



音のキャプションと長さなどの情報




木材の積みだし港、住んでいる人はたった4人というテレグラフコープの話しは聞いていたが、着いてみると小さなボートが多く係留され、デッキ状に張り出した建物が想像以上にあった。


木材の積みだし港、住んでいる人はたった4人というテレグラフコープの話しは聞いていたが、着いてみると小さなボートが多く係留され、デッキ状に張り出した建物が想像以上にあった。

ボランティアの人達

日本人ボランティアの人にひとしきりオルカの説明を聞く。どうもオルカもそれぞれ性格があり、ポッド(ファミリー集団)ごとにも性格の違いがあり。なかなか面白そうだ。
それぞれのオルカの性格、ストーリーを話してくれる。年取った老人?オルカのケアーの話し。3人兄弟の話し、最近有名になった孤児のオルカが群れに帰る話しと話題はつきない。ボランティアで来ている彼らは、普段は自分たちで食事を作る。オルカが来すぎると、食事も睡眠もままならない。いくらオルカ好きでも「もうオルカみたくな〜い」となることもある。それぐらいタイミングがあえばオルカがたくさん見れる。
そしてオルカの季節が終われば彼らも自分の国へと帰っていく。

CP

博士の船でオルカライブの為の基地、Cracroft Pointへ。ここには、水中カメラが設置されており、その映像はマイクロウェーブでアラートベイへ送られ、そこからインターネットで日本のサーバーに送られている。狭い岩場に機材設置の為の小屋があり、そこには博士の娘さんが一人常駐している。博士が定期的に水や食料を運んでいる。
岩場に作られた基地は狭いが、とても居心地良く、海峡の三叉路に当たるので、様々な船が横行し、もちろんオルカ達が頻繁に訪れる場所なのでなかなかあきない。音の日和見ポイントでもある。
機材の説明を受けた後、ティータイム、再びマイクを使った簡単なワークショップ。
海峡を通りぬける船を見つつ、みんな楽しそうに音を聞いている。ここを預かる、博士の娘さんは実は一人がよいらしく、人が来ると居心地悪そうにしている。もっとも、この狭い場所では人がいる場所もあまりないし、ここが自分の責任において運営されているので当然ではある。ネットでオルカライブを見ている人はご存知かもしれないが、オルカが来るとネットを通じてお知らせが来る。それは実は彼女がその発信元なのだ。一人ぼっちの場所なのだけど、ネットを通じて人と繋がっている。それ以上に自然と一体になっている場所なのだけれど。



音のキャプションと長さなどの情報




木材の積みだし港、住んでいる人はたった4人というテレグラフコープの話しは聞いていたが、着いてみると小さなボートが多く係留され、デッキ状に張り出した建物が想像以上にあった。


木材の積みだし港、住んでいる人はたった4人というテレグラフコープの話しは聞いていたが、着いてみると小さなボートが多く係留され、デッキ状に張り出した建物が想像以上にあった。

バンクーバーの話

朝から自由時間。
有賀さん、戸田さん、三浦、山本氏は、キャナウエストのオプションのカヤックへ9時に出発(9時〜12時)。僕はゆっくり寝。後は機材の手入れ、昼頃終わったので、町へ音の散歩に。有名なガスタウンの蒸気の時計の音を録音。時間になるとどこともなく人が集まり、時計の音に聞き入る。スチームオルガン、そんな感じの音である。3時にロビーで待っていると、カヤック組が満足した顔で登場。穏やかな内海でかなり気持ち良かったみたいだ。カナダの夏のひとときを楽しく過ごした。
そんな顔をしている。
海老沢さんの車到着。市内観光へ。高台からバンクーバーを全体的に見ながら、バンクーバー大學週辺へ、しかし、きれいな町だ。アメリカに比べると安全だし日本人向きだ。香港返還の時に移住してきた中国人の富豪宅を見ながらぐるっと回る。ひととおり町を見たところで、今度はグランビルアイランドへ。ここは、川岸に開けたマーケットのある場所だが、再開発でいろんな店ができ、ギャラリー、クラフトショップだけでなく有名なデザインの学校、シアターもあり、劇団だけでも5つくらい活動しているそうだ。市場が活気があり楽しい、買物しつつ、音も楽しむ。ストリートミュージシャンがいれかわり立ち代り演奏している。みなさんおみやげ物を買ったところで、今度はアウトドアグッズのマウンテインコープへ。大きなアウトドアグッズを扱う店で、なんでもそろっている。1時間ほど時間を過ごし食事に使用と言う事に。
そこで、グランビルアイランドに戻り、川岸のレストランへ。30分ほど待って、席に着く。夕暮の中、ここで醸造しているビールで乾杯。あとは、みなさん良く食べ、良く飲み、良くしゃべり。話題は尽きない。気がつくと10時をすぎ閉店時間でした。
一日のバンクーバー滞在だったが、自由時間が結構あり、なかなか楽しく過ごせた。
たぶん、ハンソン島から直接日本に帰るとちょっとギャップが大きすぎるが、バンクーバーが一日入るとちょうど良い感じになる。もちろんみなさんゆっくり寝て、休息もでき、お土産も買えてちょうどよい。

総括

全体にゆったりしたツアーで、要素がオルカのみでなく、いろいろあったので、満足度の高いたびであった。音がキーなのだけれど、そのおかげか、ゆっくりと時が過ごせる。
また、」別の体験もできる。カナダの自然を楽しめると言う以上に、自然の中での時間をいろいろ体験しながら過ごせる。オルカと言う存在を通じて、何か地球と向き合うというか、自分とも向き合う旅でもある。そして、ポールスポング博士という人と知り合いに語り合えたという思い。まだまだこの旅の整理は出来そうにない。いろいろなことがつぎつぎと蘇ってくる。しばし、オルカのブロー音を聞きながら、あの夜のことを考えている。


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サウンドバム●カナダ ハンソン島・オルカの歌声を訪ねる9日間
参加者:6名(男性1人、女性5人)
ツアー代:375,000円

copyrights WILD NAVI CO.LTD.